慢性上咽頭炎と東洋医学(鍼灸)の可能性について

はじめに

喉の奥がイガイガしていたり、鼻づまりが続いていると、「ただの風邪かな?」と思いがちです。しかし、長期間にわたる不調の場合、慢性上咽頭炎という病気の可能性があります。この病気は意外に多くの人が知らないまま、日常生活の質を低下させていることが多いです。本記事では、慢性上咽頭炎の原因や症状、治療方法、そして日常生活でのケアについて詳しく解説します。

上咽頭と慢性上咽頭炎とは?

上咽頭とは

のどの区域は、上咽頭、中咽頭、下咽頭の3つに分けられます。アゴの下、喉ぼとけの奥が下咽頭、口を開けた奥側が中咽頭、口蓋垂(いわゆる、のどちんこ)の上で鼻の奥あたりにあるのが上咽頭になります。

上咽頭の役割

上咽頭は、鼻の奥に位置する部分で、呼吸器系や消化器系をつなぐ重要な通路です。この部分は免疫機能とも深い関わりがあり、ウイルスや細菌が体内に侵入するのを防ぐ防衛ラインの役割を果たしています。

急性上咽頭炎とは

上咽頭の部位に細菌・ウイルスなどにより感染し炎症が起きると、のどの痛みや発熱など様々な症状が現れます。上咽頭への炎症が、初めの段階のうちの事を急性上咽頭炎と言います。

慢性上咽頭炎とは

慢性上咽頭炎とは、上咽頭の炎症が長期間続く状態のことです。この炎症は急性の急性上咽頭炎から移行して慢性上咽頭炎になる場合もあれば、生活習慣や環境要因が原因となり慢性上咽頭炎となる場合もあります。

慢性上咽頭炎の主な症状

慢性上咽頭炎の症状はさまざまで、以下のようなものが挙げられます:

  1. 喉の違和感
    喉の奥がヒリヒリする、または痛みがある。
  2. 後鼻漏
    鼻水が喉に流れ落ちる感覚が続く。
  3. 鼻づまりや鼻の不快感
    特に寝ているときに悪化しやすい。
  4. 慢性的な疲労感
    睡眠を取っても疲れが取れない。
  5. その他の症状
    頭痛、肩こり、目の奥の痛みなど全身に症状が波及することもあります。

慢性上咽頭炎の原因

  1. 感染症の後遺症
    感冒(風邪)やインフルエンザなどのウイルス感染がきっかけで炎症が慢性化するケースがあります。
  2. アレルギー
    花粉症やハウスダストによるアレルギー反応が慢性炎症を引き起こすことがあります。
  3. 生活習慣や環境要因
    • 喫煙や過度なアルコール摂取
    • 乾燥した空気や大気汚染
    • ストレスや過労
  4. 免疫力の低下
    過労や栄養不足、加齢によって免疫力が低下し、炎症が治りにくくなることも要因です。

慢性上咽頭炎の診断と治療法

診断方法

慢性上咽頭炎は耳鼻咽喉科で診断を受けるのが一般的です。ファイバースコープを使った視診や、喉の炎症部位を確認する検査が行われます。また、必要に応じてアレルギー検査や感染症の検査も実施されることがあります。

主な治療法

  1. EAT(上咽頭擦過療法)
    炎症部分に薬剤を塗布し、症状を和らげる治療法です。専門医による処置が必要ですが、多くの患者に効果があります。
  2. 内服薬や点鼻薬
    • 抗生物質
    • 抗炎症薬
    • ステロイド入り点鼻薬
  3. 生活習慣の改善
    • 加湿器を使用して乾燥を防ぐ
    • 栄養バランスの取れた食事
    • 良質な睡眠
  4. 漢方薬
    炎症を抑えたり、体質を改善する目的で漢方薬が処方されることもあります。

慢性上咽頭炎を予防する生活習慣

慢性上咽頭炎は、日々の生活習慣を見直すことで予防・改善が可能です。以下のポイントを参考にしてください。

1. 適切な湿度管理

乾燥した環境は上咽頭を刺激し、症状を悪化させます。部屋の湿度を50~60%に保つよう心がけましょう。

2. 鼻うがいの習慣

鼻腔内を清潔に保つことで、炎症を軽減できます。市販の生理食塩水や専用の洗浄器を使うと効果的です。

3. 栄養バランスの取れた食事

ビタミンA、C、Eを多く含む食品(例:緑黄色野菜、柑橘類、ナッツ類)を積極的に摂りましょう。免疫力を高め、炎症を抑える働きがあります。

4. ストレス管理

過剰なストレスは免疫力を低下させる要因になります。適度な運動や趣味を楽しむ時間を確保しましょう。

5. 喫煙・飲酒を控える

タバコやアルコールは上咽頭の粘膜を刺激するため、症状を悪化させる可能性があります。

なかなか改善が難しい場合、東洋医学を検討してみてはいかがでしょうか?

慢性上咽頭炎は放置すると他の健康問題を引き起こす可能性がありますが、適切な治療と生活改善で症状を大きく軽減できます。「原因がよくわからない不調」に悩んでいる場合は、慢性上咽頭炎が原因の場合もあります。

慢性上咽頭炎を専門的に扱う耳鼻科にご相談されてみてはいかがでしょうか?

また耳鼻咽頭科を受診して色々と治療しても、なかなか改善が難しいケースも多くあります。

そんな時は、西洋医学とは違ったアプローチの東洋医学も併用されるといいと思います。

例えば、西洋医学では慢性上咽頭炎の原因を上咽頭と考えますが、東洋医学をベースにした鍼灸では、手足のツボを刺激したり、全体の流れや自然治癒力を高めて症状の緩和や改善を図ります。

当院では東洋医学の考え方に基づいた「経絡鍼灸」により慢性上咽頭炎にアプローチします。
改善例も多数ございまして、当院と同じやり方で施術している鍼灸院も全国に多数ございます。

慢性上咽頭炎についてお悩みの方は、ぜひ当院までお気軽にご相談ください。
ご相談・ご質問はこちら → 埼玉県川越市「みずのえ鍼灸院」

最後に

慢性上咽頭炎は一見すると軽い不調に思えますが、慢性咽頭炎が原因とされる症状は数多くあり、実は生活の質に大きな影響を及ぼします。

原因を理解し、適切な対策を講じることで、症状を改善することができます。この記事が、慢性上咽頭炎に悩む方々にとって一歩前進する助けになれば幸いです。健康的な生活を取り戻しましょう!

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